経営者のためのビジネスセミナー「MARKファミリービジネス研究会」の第7回を、名古屋駅前のウインクあいち(愛知県産業労働センター)にて、11月5日(木)の15時30分から開催しました。

講師は株式会社Japan Food Expertの長田絢様です。

長田様はいろいろな肩書きをお持ちです。料理研究家であり、栄養士、中小機講の地域活性化アドバイザーそして会社の社長であると同時に19歳と15歳のふたりのお子さんを持つ母親でもあります。

今回は、「女性・主婦の視点をいかしたビジネス」というテーマで講演をしていただきました。

たくさんの肩書きをお持ちだと書きましたが、長田様のビジネスはそれらの(母親も含めた)肩書きがつながり、相乗効果を生むことでうまく回っていることが強みだと感じました。

講演の中で、大切にしていることとして、4つの行動指針をあげています。

「農業・モノ創りを応援しています!」「健康寿命を延ばし、美しく豊かな生活を応援しています!」「地域の元気を応援しています!」「働く女性と子育てを応援しています!」の4つです。

これらを組み合わせた具体的な事業展開として、埋もれていた地域の特産品にスポットを当て、それを加工して新しい商品を開発したり、子育て中のお母さんが安心して子どもに食べさせられる手作りメニューを提供する飲食店の経営などが紹介されました。

こうして、各事業分野で着実に成果を積み重ねることで、自然に仕事の依頼も増えてきたといいます。しかし、それはたまたまヒットしたとか、偶然ということでは決してなく、目標を明確に定め、事前の市場調査も怠ることなく、品質はもちろんのこと、デザインや宣伝・PRまで綿密に練られた計画の中で達成されたものなのです。

幼少期に子役やモデルをされていて、現在もCMやテレビへの出演も多い長田様なので、情報発信力が優れているのは当たり前かもしれませんが、パソコンは苦手と仰りながら、各種のSNSの特徴をいかして、情報を届けたい対象別に使い分けたり、Youtubeの制作を自ら一から学んで発信し続けたりと地道に活動をしておられるところは大いに見習うべきところだと思います。

また、多くの方に参考になると思ったのが、テレビや雑誌に取り上げてもらえるプレスリリースの書き方のポイントについてです。ポイントは8つ。

1.新規性 ・商品やサービスにナンバーワン、オンリーワン、業界初があるか?(掛け算でも可)

2.優位性 ・競合や既存と比較し優れている点がいくつあるか?

3.意外性 ・驚かれる、感心される、これまでの概念を覆す内容はあるか?

4.人間性 ・経営者や職人のストーリー、エピソードはあるか?

5.社会性 ・流行やトレンドに合わせた社会的要素はあるか?

6.貢献的意義 ・社会や世の中の課題解決に役立つものはあるか?

7.季節性 ・季節との関連性、制定されている記念日にかかるものがあるか?

8.地域性 ・地域限定、エリアの特徴はあるか?

長田様はこれを広報における「共感PRのポイント」としてお話をされましたが、自分の事業や自社の商品・サービスをこれらの視点から見直してみると、その魅力やウィークポイントを認識できるように思います。

講演の後半は、食と健康に関してさまざまなデータや写真・イラストを使って分かりやすく解説していただきました。その他、「今の身体や心はこれまで食べてきたものの結晶」と考えて普段の食生活をチェックシートで判定したり、長田様が商品開発に携わった豊田市の新名物TOYOCAというカステラと長田様の新刊『スーパーで買える「肉」を最高においしく食べる100の方法』(ダイヤモンド社)を賭けたじゃんけん大会で盛り上がり、最後は尊敬するマザーテレサの「あなたは、あなたであればいい」という言葉の紹介で締めくくられました。

「食」という身近なテーマで楽しく聴くことができましたが、その中に「想像できることは、必ず実現できる」という経営者の信念が垣間見えた講演でした。